平成23年に鳥取県造林公社は、県西部地域で大山の森の水源林としての機能と森林のCO2吸収機能に焦点を当て、「大山の森 森林吸収プロジェクト」に取り組み、水源林の間伐を通じて4,414トンのクレジットを取得しました。
今回、この成功を引継ぎ、県東部および中部地域の公社造林地でプロジェクトの拡大に、「新たに取り組む」こととして、現在取得に向けた取組を進めています。
今後、プロジェクト登録、現地調査、クレジット認証を進め、令和6年度には、新たなクレジットを取得し、森林の持続的な管理を通じてCO2の吸収量を増加させ、環境保全への貢献を一層強化していきます。
①J-クレジット制度とは?
J-クレジット制度は、省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2排出削減、そして適切な森林管理によるCO2吸収量を「クレジット」として国が認証する制度です。
創出されたクレジットは、国レベルでのカーボンニュートラル行動計画の達成や、カーボン・オフセットなど、多岐にわたる目的に活用できます。
②「大山の森 森林吸収プロジェクト」の取組
公社における間伐促進型プロジェクト「大山の森 森林吸収プロジェクト」では、公社所有の294ヘクタールの造林地(鳥取県西伯郡大山町および日野郡江府町)を対象に、平成23年度に4,414トンのCO2をオフセット・クレジットとして取得しました。
このプロジェクトの目的は、大山周辺の水源林を健全に管理し続けるため、適切なタイミングで人工林の間伐を行い、健全な森林を維持し、CO2の吸収を促進することです。得られたオフセット・クレジットを販売した資金を活用して、さらなる間伐や間伐材の搬出、作業道の整備などを進め、環境に配慮した持続可能な林業経営を推進し、同時に農山村地域の活性化に寄与してきました。
「これまでの販売実績」
公社が平成23年度に取得した「大山の森・クレジット」をご購入頂いた企業等の皆様(令和6年4月末現在)
企業名 | 購入頂いた量 (t-CO2) |
山崎製パン株式会社 岡山工場 | 224 |
カルビーカルネコ事業部 | 61 |
第31回全国豊かな海づくり大会鳥取県実行委員会 | 45 |
水野商事株式会社 | 50 |
郵便事業株式会社が行う平成24年度 カーボン・オフセット年賀寄附金配分事業 |
670 |
関西広域連合カーボン・クレジットトラベル貼付会社 (徳島合同証券株式会社) |
7 |
森永乳業株式会社 | 3 |
第64回全国植樹祭鳥取県実行委員会 | 56 |
グリーンプラス株式会社 | 2 |
カルネコ株式会社 | 117 |
株式会社ウェイストボックス | 20 |
合計 | 1,255 |
③造林公社の新たな取り組み
「大山の森・クレジット」プロジェクトに加えて、今後は県東部及び中部地域の公社造林地を対象に、適正な森林管理に基づくプロジェクト登録を進めます。この取り組みにより得られるクレジットは、分収造林地の間伐、間伐材の搬出、作業道等の整備に還元し、持続可能な林業経営を推進していきます。
(1)J-クレジット制度に取り組む森林
鳥取県東部及び中部地域の森林経営計画の対象森林
(2)認証期間
プロジェクト登録 :令和6年度(予定)
クレジット認証期間::令和5年度~令和12年度
お問い合わせ
お問い合わせは、下記までお願いします。
公益財団法人鳥取県造林公社
電 話 / 0857-30-7077
F A X / 0857-30-7078
E-mail / soumuka@tottori-zourin.or.jp